「メタボラ」(桐野夏生)を読み終える。
あまりに、リアリティがありすぎる設定とストーリーが、ある意味ホラー映画よりずっと怖かった。
自分まで主人公の絶望に引きずり込まれそうで、そしてそれがあまりにも自分の生活のすぐ隣にある気がしてきて、途中息苦しさを感じてしまった。
日本に生きる20代後半から30代半ばの世代。
「ロストジェネレーション」(90年代の就職難の時期に、正社員になれないまま、不安定な生き方を余儀なくされた若者たち)と呼ばれているらしいが、まさにその世代を生きる私にとっては、あまりに身近すぎる話題。
朝日新聞社刊「ロストジェネレーション」は、読み始めると止まらないが、やはり息苦しさを感じて途中で本を閉じてしまった。