そういえば、ここ一週間くらい吉岡忍著「M/世界の、憂鬱な先端」を読んでいる。
いまさらな感じだけれど、あの宮崎勤事件に関してのドキュメンタリー。
いまさら、なはずだけど全然「いまさら」じゃないのが怖い。
前半はくどいほどに戦後の日本社会の流れを描写。なかなか宮崎勤が出てこない。
それでも、あの前半部分があるからこそ、宮崎勤はなにもない所からいきなりポンっと出てきたのではなくて、様々な流れの中で出てきたものなんだ、と納得させられる。
そして、やっぱり人間は「頭の中」なんだな、と思う。
個人の世界は世界にあるのではなくて「脳」の中にあるんだな、と。
宮崎勤の頭の中の世界と、その周りで実際に起こっている事柄があまりに乖離していたことに驚くが、その人の生きているリアルな世界というのは、その人が「頭の中」で捉えている「世界」に他ならない。
それにしても吉岡氏の取材の姿勢や筆力もすごい。言葉を使った思考の力って、こういう風に使うんだ・・・!と思った。それにしてもこんなにつらくて大変な仕事ができるなんて・・・。
話は変わり、先日きりんたぽを食べに銀座「なまはげ」へ。
人生初の「なまはげ」体験。本気でこわかった。こりゃ、子供が泣くはず。