riquitan's memo book

白銀の山

 

夏の海も好きなのだけど、

冬の山の、凜とした空気も捨てがたい。

キラキラと光る、真っ白な世界に目がくらみ、

その中にいるだけで気分が高揚してくる。

 

寒さの中、自然も自分も「ぎゅっ」と縮こまって、

いつもよりちょっと内省的になっている感じがいい。

静かに、ゆっくりと時間が経っていく感じも、心地良い。

寒いからこそ、人のあたたかさにほっとし、

寒いからこそ、その中で、静かに生きている生命にはっとする。

 

今シーズンは、クロカンやってみたいな。

 

 

車を借りた

車の運転が好きだ。

でも、普段運転をするチャンスがないので、

いつまでたっても操作に慣れない。

まあ、自分の車を持っていないのだから、虫のいい話。

でも、この前、旅で地方に行って車に乗りたくなり、

「えいや」っとレンカー会社に飛び込んだ。

一番安くて小さい車を借りた。

レンタカー会社のおじさんに促され、どきどきしながら運転席に座ると、

あれ･･････ブレーキとアクセル以外に、もう一つペダルが･･････？

何これ？！

もちろん借りたのはオートマ。マニュアルじゃないのに、なぜ！

混乱しながら横を見ると、サイドブレーキもないじゃない！

「あの、サイドブレーキがないんですけど」

と助手席にいたレンタカー会社の人に聞くと、

「もう一つのペダル」がサイドブレーキだった。

「ああ、ああ、これですね。そういう車なんですね、

このタイプの車って運転したことなくて･･････」

なるべく平静を装い、「わかってる」感を込めて言った。

レンタカー会社のおじさんに「こいつ、ほんとに運転できんの？」

と疑われちゃいけない。今日は車、借りたいんだから。

そんなわけで、どきどきしながらアクセルを踏むと･･････。

車が動かない・・・。「？？？」

落ち着いて手元を見渡すと、いけない！「P」のままだった･･････。

と思ったら、「D」がない！！！あるのは「D4」「D3」「D2」。

私が慣れ親しんでいる「D」はどこ･･････。

でもこれ以上、レンタカー会社のおじさんには聞けない。

聞いたら絶対、車を貸してもらえない。

「バーが一番いきやすいところが”D”のはず」というカンを頼りに、

とりあえず「D4」にしてアクセルを踏んだ。動いた。

でも、車は前進してるけど、いいの？　これでいいの？　D4ってなに？

とにかく必死に、車道へ進む。

信号で止まるたび、いそいで携帯を知り合いに打って、

「D4ってなに！！」と送信した。

数分後、D4で大丈夫そうなことが判明。

 

運転は大好きだけど、慣れないんだな。

下手じゃないんだけど、いかんせん場数がね･････。

いつか（いつだ？）お金に余裕ができたら、車を買おう。そのうち。

朝の神社

早朝、鳥居をくぐって誰もいない境内に入ると、

「早くから、ご苦労さん」

とおばあちゃんに声をかけられた。

早朝から庭を掃いているおばあちゃんこそ、「ご苦労様」なのに･･････。

きっと、いつもいつも、こうやって朝から掃いているんだろうな。

なんとなく、そんな感じがした。

今朝は寒いね。あんたどこから来たの。

そんなとりとめもないおしゃべりをして、

じゃあまた、お元気で、と別れた。

表の鳥居につくと、そこにも掃除をしているおばあちゃんがいた。

「ご苦労様です」と声をかけると、

「そちらこそ、ご苦労様」とにっこり。

ただ朝からふらふらしている、”旅人”の自分に

ちょっと頭をかきながらそ、そそくさと神社を後にした。

 

 

空を横切るもの

じっと日が沈む空を見ていたら、

後ろから「あれ、何かしら」という声が聞こえた。

目を細めて指さす方を見ると、

うっすらと、細長くうねる黒い影。

「うわ・・・竜みたい！」

いやいや、そんなはずはないと、

もっとよく見ていると、

それは渡り鳥が長い長い列を作って

海原の彼方へ飛んでいる姿だった。

波をうつように、空を横切っていく姿は、

本当に竜の姿のようだった。

 

 

ブエノスアイレスの秋

遅ればせながら５月のブエノスアイレスの写真。

ブエノスアイレスは、基本的に美しい町とはあまり思わないけれど、

パレルモ・ソーホー地区は別。ここにくると、ほっとする。

歩いているだけで心が躍るような、美しい街に住めたら幸せなのにな。

そういえば、高校の頃通っていた、東京の国立市。

あそこは、学校に行くのは気乗りしなくても、

あの大学通りを歩く、ということ自体が喜びだった。

初日、人生初

次の本の撮影初日！
一年ぶりなので、かなり緊張して臨んだけれど、やっぱり楽しかった。
メンバーがいいと、やっぱりいい！
無事に初日が終わってほっ。

そして翌日は人生初の人間ドック。
胃カメラの前に「お薬でーす」って言うから、
ごくごく飲んだら、突然頭がぼーっとしてきて、
意識が薄くなり焦った！　息が止まって死ぬかと・・・。
胃カメラに関してなんの予備知識もなかったので、
その「お薬」が「麻酔」だとは知らなかったです。
「麻酔」って言ってよー。（苦笑）

とはいえ、本番のときは意識がしっかりあった。
カメラが喉を通りすぎ、「おえ」っとなった後、
看護婦が「先生のお子さん英語が好きなんですかー」とか、
突然私の上で世間話が始まったので、
「わたしを緊張させないためか？」と思ったのだけど、
どうやら他の人の話を聞いていると、
みんなはカメラが胃の中をぐちゃぐちゃ通っている間、意識がないようで・・・。
そうか、あの世間話は、私が寝てると思ってたからなのね。

あー、まだなんだか眠い。

プレイバック奄美！

懐かしの奄美。

レベッカ

バルセロナ留学時代の同級生、レベッカ。
一年前、2009年の冬に10年近くぶりにバルセロナで再会した。

写真クラスや、映像作りのクラスで一緒に課題作品に取り組んだり、
同じ留学生として日々の生活に悩んだり。

10年ぶりに会っても何の違和感もなく、
まるでビデオテープを一次停止にして、再生したかのように、
当たり前のように再会したのを思い出す。

彼女は未だバルセロナに残り、好きな映像製作を続けている。

あの、再会のときに撮った一枚を久々に見つけました。

2009年最後の夕日

「機体はあと15分で成田へ着陸します」
そんなアナウンスを聞きながら外を見ていると・・・。
そこに広がる光景に、思わずはっと息を呑んだ。

立ちこめる雲と暗い海の中を、ゆっくり二艘の船が視界の上へ向かっていく。
まるで、世界の始まりの、神話のような光景。
そして日本の大陸が見えてくると、降り注ぐ光！
飛行機に何度も乗っていても、初めてみる光景。
なんだかゾクゾクした。
太古の時代にタイムスリップしたような、
空の上から、日本の始まり覗き込んでいるような気分。

あ、そうか。
この太陽が今年最後の太陽。
夕日が沈めば、そこから新しい年が始まる。

またね。

雨がふったり止んだり。
春のような温かさで、思わずコートを脱いで歩いたり。
ちょっと変な天気の師走のマドリッド。

最後の「タパス」を食べて、ルフトハンザへ乗り込む。
またすぐ来るからね。