先日、末広亭に落語を聞きに行った。実は、人生で初めての寄席。
建物の中がどうなっているのか、どういう仕組みなっているのか、誰が出るのか、演目は何か、
鑑賞しながらなにか食べてもいいのか、どこに座ったらいいのか、その他もろもろ知識はゼロ。
ちょっとドキドキしながらも、ちゃっかりと2階の一番前、真っ正面を陣取る。
「わかるかなあ・・・」と不安に思いながらも噺に耳を向けてると・・・お、おもしろい!
噺を聞き出してから、笑いが止まらなくて苦しいのなんの。涙が次から次に出てきてハンカチをバックにしまえない。
それに、2階席から下にいるお客さんを見渡すと、なんだ、みんな思い思いに寛いでいる。いい感じにゆるい空気と笑いが、私の気持ちもゆるゆるとさせる。居心地がいい・・・!
今回観た中で、見た目も噺も可笑しくて、お腹がよじれて苦しかったのが、「古今亭寿輔」の地獄巡り。ネクラキャラ、客いじりが彼の得意技らしいのだけれど、その場のアドリブで生まれる一挙一動がいちいちツボにはまる。こうなると、彼が口をつぐんでも、手を動かすだけでも、可笑しいのだ。
噺家、かっこよすぎます。
お年をめしても、たった一人で舞台に立ち、一瞬一瞬、戦っている姿にはほれぼれしてしまう。
ああ・・・かっこいい。
志ん生師匠の落語を生でみてみたかったなあ・・・と今更ながら思った帰り道。