深夜、タクシーがなかなか来ないので、「歩けるかな」と思い歩き始めた。
道もおぼろげながらしか覚えてないけど、なんとなくわかる気がするし。
列を作ってじっと待つのが嫌いなのだ。待つなら、歩く。
普段から2〜3時間ならしょっちゅう歩いているし、
「道はどこまでも続いているし、時間がかかってもいつか着けばいいやー」
な気分になってしまった。
で、すたすたと歩き始める。
夜風が気持ちいい。虫の鳴き声が耳に心地いい。
そう、ここは東京郊外の「田舎」。
お店なんて全部閉まっているし、道はほとんど真っ暗。
15分くらい歩いて「なんか、暗いな・・・ここ、どこだろ?」と少し不安になる。
しかし、手に持っていた三脚が私の気分を普段より大きくしていた。
まさか誰かを襲うにしても、わざわざ手に「凶器」(=三脚)を持っている人は襲わないだろう、なんて勝手な想像をする。
・・・30分経過・・・
なんか、違う。
想像していた場所に出ない。ここ、どこ?
わたし、どこへ向かって歩いているの?
朝までにつけばいいや、と思いつつも、心の片隅で「そろそろタクシーでも通らないかなー」
と思い始める。
と、そこへタイミングよくタクシー登場。
運良く拾われた。
乗ったそばから「お客さん、もしかして駅から歩いてきたの?」とバレバレ。
「そりゃ遠いよー。無理だよー。おとなしく待っていた方がいいよ。」
とさんざん言われ、後部座席でしゅんと小さくなる。
たしかに、タクシー2000円の距離は歩いたらなかなか大変そうだった。
というか、なによりも道が全然わからなかった。
拾われてよかったです。
でも、それほど危険でないけど、本気でドキドキしちゃう
日常「サバイバル」についつい足を踏み込んじゃうだな。